新緑の並木通り回覧板<世界を救う豆知識>
◆ 地球の現状について 【File/5 地球温暖化】
地球温暖化による気温の上昇
最近、昔に比べて夏は暑くなり、冬も暖かくなってきています。
ところが地球の平均気温は100年前に比べてわずか0.5度しか上がっていません。
国連の機関(IPCC)の最新報告では、「今後100年で、最大5.8度の気温上昇」が予測されています。
これまでの100年間に比べて10倍以上の気温上昇するかもしれません。
地球温暖化による影響
地球温暖化により、降雨量の変化や異常気象が多発するようになります。
特に植物への影響が大きく、森林の消滅、生物種の絶滅などが予測されています。
50年後にはアマゾンの森林は砂漠化すると予測されています。(イギリス政府報告)
昨年(2002年)も上半期の北半球の気温が記録史上最大になるなど、
世界各地で異常気象が多発(下記の表)しています。すでに地球温暖化の影響は始まっているのです。
地球温暖化による海面の上昇
温上昇により南極などの氷がとけることで海面が数m上昇します。
バングラデシュ、モルジブなど数十カ国で国土の大半が水没することも警告されています。
日本でも海面がおよそ1メートル上昇するだけでも、水没域の東京、大阪など都市部を中心に
90兆円以上の資産が失われるなど、大きな被害を受けることが予測されています。
南極の氷の10分の1が融解するだけで海面が7メートル上昇します。
すでに南極の気温は2.5℃上昇し、房総半島くらいの大きさの巨大氷山がいくつも流出し始めています。
今後100年で両極の気温は10℃以上の上昇が予測され、
今世紀末には北極海の氷がなくなるとNASAが警告しています。(2002年11/29毎日他)
ちょっと一息♪
こんなこと知ってる?
氷河期の温度と海面は・・・
地球温暖化で海面が上がることはご承知だと思いますが、
さて、氷河期の海面は今と比べて高かったか低かったか、
どちらでしょう。
陸地に多くの氷があったということで、その分、海面は低かったのです。
ということは、海面はどれくらい低かったでしょうか。
実は100メートルから200メートル
くらい低かったのです。
その氷河期の気温はどれくらい低かったでしょうか。
実は
わずか3℃
くらいです。
それが、現在の地球温暖化というのは、
温度上昇が100年後に最大6℃と予測
されています。
つまり氷河期との温度差の2倍です。
では、その時海面上昇はどれくらいでしょう。
(ヒント 南極の氷が解ければ海面上昇は70メートルです。)
世界的な水不足・食糧危機
地球温暖化の最大の問題は、水や食料が世界的に不足してくることです。
25年後(2025年)には世界人口の大半にあたる約50億人が水不足になると予測されています。
また、今後100年以内に、中国で米の収穫は8割減、ブラジルやインドでは
小麦などの収穫が大幅に減少するなど、深刻な食糧不足が警告されています。(国連IPCC報告)
すでにかんばつや洪水が多発しており、こうした水不足や食糧危機の兆候が現れ始めています。
日本は、食糧の大部分を他国からの輸入に頼っており、日本は食糧危機の危険性の最も高い国なのです。
2002年世界の異常気象
● モンゴルで異常低温で87万頭の家畜が死亡(1月)
● インドで熱波、1000人を超える死者(5〜7月)
● 中国で大雨・洪水、7000万人が被災(6〜8月)
● インド北東部で洪水、1000万人以上が被災(8月)
● 欧州中部以北では暴風雪や洪水(2月)
● 欧州、過去100年で最悪の豪雨、30万人が被災(8〜9月)
● 米国東部で干ばつ、森林火災が多発(1〜4月)
● 米国南西部で暴風雪や吹雪(2〜3月)
● 米国西部で乾燥による史上最悪の森林火災(5〜7月)
● アルゼンチン北西部で暴雨による洪水(3〜4月)
● 南米南部で大雨による洪水や地すべり
温暖化防止に向けての世界の取り組み
地球温暖化の原因は二酸化炭素(CO2)など温暖化ガスの急増です。
家庭で使っている電気やガス、マイカーで消費するガソリンなどCO2は、
私たちが便利で快適な生活をすることで大量に発生しているのです。
1997年の温暖化防止京都会議では、先進国全体で約5%の温暖化ガスを減らすことが決められました。
温暖化を防止するためには地球全体で60〜80%の温暖化ガスの排出削減が必要です(国連IPCC報告書)。
途上国の100倍以上のCO2を出している日本は91%、アメリカは96%の削減が必要です。
現在、EU(欧州連合)は削減目標を40%と大幅に上げ、
ドイツやイギリスなどは既に約10%〜20%の削減をしています。
しかし、日本の削減目標はわずか6%。しかも逆に8%増加しています。
こうした温暖化ガス排出量の増大で、このままでは温暖化防止は手遅れになると国連UNEPは警告しています。
できることから始めよう!!!
日本のCO2排出量の約半分は家庭と密接に関係しています。
私たちが日常生活の中で省エネ、節電、節ガスなどをすることで
温暖化をストップすることができます。
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